経験者が語る!企業としての楽天の評判を7つのポイントで解説

楽天グループ株式会社は、日本一のショッピングモール「楽天市場」を運営する会社で、グループ全体の連結売上収益は2023年度の実績で2兆713億円に上ります。そして社長も有名な三木谷氏ということもあり、多くの人が入社したいと思う人気企業です。

楽天は、目標や数字に厳しい会社ですが、インターネットのノウハウや経験を積むには最高の環境です。なぜなら、多くのスタートアップ企業の経営者は楽天出身ということもあり、インターネット業界やEC業界のリーディングカンパニーだからです。

また、Fintecや携帯電話事業など、数多くの新規事業を展開しており、入社を考えている方にとっては、すごく成長できる会社であることは間違いありません。

以前に楽天の入社試験にチャレンジしたことがある筆者が、楽天を7つのポイントで解説いたします。

インターネットビジネスを身につけるには最高の環境の楽天!

エンジニアや営業やマーケティング担当であっても、インターネットビジネスを身につけるには、最高の環境であることは間違いありません。その証拠に、インターネットやEC分野には、楽天出身の企業家が大変多いのです。

参考記事:楽天出身者、急拡大期の熱量と企画力

筆者とビジネスで付き合いのある、株式会社ユーザーローカルの創業者達も楽天出身者です。ユーザーローカル社は、業界シェアトップとなるインターネットサービスを次々と開発し、最近ではAIを使ったチャットボットサービス「サポートチャットボット」を展開しております。

やはり、インターネットビジネスのノウハウがあることだけではなく、数字や目標に対して厳しいこともあり、社員も、その目標を達成するために、打開策を考えて行く習慣が身につくため、インターネットビジネスを身につけるには、最高の環境と言えます。

そんな楽天の評判について、7つのポイントに絞って紹介いたします。

ポイント① 楽天の平均年収は高い!700万円以上

気になる楽天の平均年収ですが、700万円以上と業界でも高水準です。ただし平均ですので、実際は400万円~1,200万円程度となります。私の知り合いが何人も、マーケティング担当者として楽天に就職していますが、いずれも年収は600万~800万くらいです。(全員30代)

高水準ではありますが、ただ、昨今は開発系の人材は、どこも不足しており、インターネット関連の大手企業であれば、どの会社もこれくらいの平均年収になるでしょう。

ポイント② 楽天の就職試験!私の時代は採用までに面接が6回もあった!

実は今から15年ほど前に、私も楽天にチャレンジしたことがあります(15年前は今と違い就職難の時代だったため、参考にはならないかもしれません)。就職エージェントを通じて、楽天を紹介されました。その時のエージェントに聞いた話ですが、最終の役員面接を含め6回の面接がありました。

当時でも、面接が多い企業で3回か4回でしたので、楽天は特に面接回数が多い会社という印象でした。また、楽天の面接では「三木谷氏の本」を読んだ上での面接が求められました(今はわかりません)。

そして、英語力ですが、当時はTOEICの条件はありませんでしたが、入社1年以内にTOEIC700点を上回ることという条件があったと思います。

つまり、楽天は採用には極めて力を入れており、入社へのハードルは結構高い印象でした。私は、書類選考で楽天の面接を受けることはできませんでしたが、実はこの書類選考落ち、が1年後の私の転職活動にも影響しました。

過去に、楽天に採用申込をした中途採用者の情報を一定の期間、楽天が保持しており、例えば1度楽天のチャレンジして、落ちた人は、再度楽天を受けるには、何年か経過していないと受けれないルールがあるのです。(たしか1~2年だったと記憶しています。)

私の場合、1年後に再度転職活動をしたときにエージェントから「楽天さんはどうですか?いい企業ですよ、過去に楽天を受けたことがあります?その場合、○年以内であれば、楽天に挑戦することはできません」といったことを言われました。

ポイント③ 楽天の社内環境は、働く人には最高の空間!

私は講師として楽天本社でセミナーを行ったことがあり、楽天の社内環境をある程度知っています。まず驚いたのが、楽天本社では外国人社員を多く見かけて、英語が飛び交ってました。私の楽天のイメージは、国内に関しては日本人が無理やり会議で英語を使っているのかな?というイメージでしたが、それは昔の話でしょう。

楽天本社の受付に行けばわかりますが、グローバル企業という印象です。また、社内の雰囲気も、楽天の赤と白を基調として、かなりデザインを重視した空間です。仕事とは直接関係ありませんが、誰もがあこがれる要素ですよね。

楽天の社内食堂は、社員は3食無料で食べられます。これについては下記の記事をご覧ください。

参考資料:無料で3食手作り料理が食べられる ー 楽天カフェテリア第1弾 ー

ポイント④ 挑戦する人は、知っておこう!楽天の歴史

楽天の創業は1997年ですから、商社や銀行などと比べると、新しく感じるかもしれませんが、インターネット関連企業では、かなりの老舗です。

楽天の公式ホームページによると、下記のような変遷が書かれています。

・1997年 – 1999年 創業~『楽天市場』誕生初期
・2000年 株式公開とグループ形成
・2001年 グループ流通総額1兆円構想
・2002年 楽天市場ビジネスモデルの転換(従量課金制や楽天スーパーポイントのサービス開始)
・2003年 グループシナジーの強化(マイトリップネットやDLJディレクトSFG証券の買収)
・2004年 プロ野球界への参入
・2005年 金融事業強化、初の海外展開
・2006年 楽天エコシステムの構想
・2007年 人材へのさらなる投資(楽天リサーチ社の完全子会社化、本社機能の品川への移転)
・2008年 EC事業で初の海外展開(台湾楽天市場サービス開始)
・2009年 楽天エコシステムの強化(銀行や電子マネー、決済サービスへの新たな展開)
・2010年 真のグローバル企業への脱皮(海外企業の子会社化)
・2011年 『楽天市場』流通総額1兆円突破
・2012年 電子書籍事業に参入、社内公用語英語化
・2013年 楽天イーグルス初の日本一、東証一部に上場
・2014年 通信サービス強化、O2Oサービス拡充
・2015年 スポーツ・文化事業強化、金融サービスの海外展開
・2016年 新ビジネス展開、広がる人材の多様性(フリマアプリ「ラクマ」の台湾展開や、ドローン配送サービス)
・2017年 世界的パートナーシップを通じて、グローバルブランド構築(FCバルセロナとのパートナーシップ)
・2018年 自社物流網の構築(「ワンデリバリー」構想)を本格化、携帯キャリア事業参入へ向けて準備を推進
・2019年 携帯キャリア「楽天モバイル」事業開始、金融、コマース事業の強化でグループシナジーを拡大
・2020年 5Gサービス開始、ニューノーマル時代を見据えO2Oの強化
・2021年 革新的モバイルネットワークプラットフォームのグローバル展開へ
・2022年 創業25周年、「Go Green Together」プロジェクトを始動、自動配送ロボット(UGV)を活用した定常的な配送サービスを提供開始
・2023年 楽天銀行プライム市場上場、ヴィッセル神戸J1リーグ初優勝、楽天モバイルがプラチナバンドを獲得

歴史引用先:楽天の歴史(楽天公式ホームページより)

全てを覚える必要はありませんが、自分が希望する部門の歴史だけでも頭に入れておいた方が良いでしょう。例えば、金融やFinTechの部門であれば、最近の楽天のニュースだけではなく、それに関連する歴史を見て、今後の楽天の方向性などについて自分なりに考えをもっておいたほうが、面接で「よく知っているな~」という印象を持たれるからです。

ポイント⑤ 楽天の強みは「楽天スーパーセール」を軸とした、楽天経済圏にあり!

昨今、楽天は携帯事業分野への進出を発表したり、海外に進出したりすることがばかりが取り上げられますが、ここでは、本丸の「楽天市場」の強みを整理していきます。なぜなら、「携帯事業」や「FCバルセロナへのスポンサード」のことなどは、誰でも知っていますし、面接官との話が表面上の薄っぺらいものになります。

まずは、楽天市場の強みを理解しましょう。

まず、楽天市場で欠かせないのは年に4回ほど行われる「楽天スーパーセール」です。なぜならば、この日に買い物をすると通常より大幅な割引率で買い物ができる点と、条件を満たすことで最大40倍以上のポイント還元があるのです。こういったことに敏感なのが主婦層です。

下記をご覧ください。楽天市場は男性と比べると女性の利用が多く、30代〜50代、つまり主婦層の利用率が比較的高いのです。

楽天利用者層データ

出典:Amazon・楽天市場の利用実態に関する調査 20代はAmazon利用率が高く、女性は楽天市場を利用する割合が高い傾向(ECのミカタ)

そして主婦層は、節約やポイントの使い方に一番敏感な層ですから、楽天スーパーセールともなると、一斉に買い物をします。楽天市場に出店している店舗も、このスーパーセールを利用して、一気に売上を上げているのです。

また、このポイント戦略を基軸に「楽天カードを作れば5,000ポイント付与!」など、他の楽天のサービスへの入会を促進し、楽天銀行などの金融サービスの会員も増やしており、こういった楽天市場の戦略が「楽天経済圏」が広がってきている要因なのです。

これに加えて、今後は携帯電話事業などが加わると、「EC」「金融」「携帯電話」という3つの軸で、どんどん楽天経済圏が広がっていく戦略なのです。そしてこの軸を作っているのが、楽天市場の楽天スーパーポイントなのです。

ポイント⑥ 楽天のライバルは、AmazonやYahoo!

楽天の事業は多岐にわたるので、それぞれの事業や部門にライバルはいますが、楽天グループ全体として考えた場合のライバル企業は、Amazonやヤフーになります。下記をご覧ください。

最も頻繁に利用するECモール

これによると、国内の消費者が頻繁に利用するECモール

Amazon:49.63%
楽天:32.41%
Yahoo!ショッピング:9.85%

となっており、AmazonやYahoo!ショッピングがライバルであることがわかります。特にAmazonとは、日本のEC市場との間で熾烈なシェア争いをしております。

出典:【ECモール利用実態】1位はAmazon、2位は楽天、3位はヤフー。利用するモール、頻度や金額、年代・性別など調査まとめ(ネットショップ担当者フォーラム)

そして、EC大手各社が力を入れているのが、商品を配達するための物流です。

楽天は、全国に6つの物流拠点を構え、翌日配送の「あす楽」というサービスを立ち上げたり、あるいは、主要駅に「楽天BOX」という荷物を受け取ることができる宅配ボックスを設置しています。

◆下記は京成「千葉中央駅」で筆者が撮影

このようなサービスを展開することで、利用者の利便性を高め、Amazonプライムなどの「即日配達」サービスに対抗しているのです。

ポイント⑦ 楽天の今後の戦略と目指す方に!

今後の楽天の戦略は、国内においては楽天市場を軸に、Fintechや金融事業の会員数を増やし、携帯キャリア事業も利用者数を伸ばし、ますます楽天経済圏を拡大していく動きをとります。事実、金融事業の売上は楽天の3分の1以上を占めており、拡大を続けていおります。

もし、楽天を目指すのなら、数字やコミットメントには厳しい姿勢の会社ですが、多様な事業がある楽天は非常にやりがいがあり、面白い会社であると言えますが、同時にインターネット事業においてキャリアアップするには最高の環境ではないでしょうか?

また将来、起業したいという方にも大変おススメな企業です。

IT系企業の「株式会社インターファクトリー」も人材を募集中!

弊社インターファクトリーは、ECプラットフォーム事業を行っておりマザーズに上場している企業です。

株式会社インターファクトリー

弊社では、主にITエンジニアの人材を募集しております。詳しくは下記URL先より、最新の募集要項を確認してみてください。新卒も中途も募集中です。

株式会社インターファクトリーの新卒採用

株式会社インターファクトリーの中途採用

※時期によっては募集していない時期もございます。まずは上記のリンク先で最新の情報をご確認ください。

セミナー情報