EC担当者のための「バースデーメール」の3つの例文と送り方

ECサイトの会員の誕生日に合わせてバースデーメールを送る施策は、しばらく買い物を控えていた会員に対して有効です。

バースデーメールを有効に使うことで、ECサイトの利用率を向上させ、会員一人当たりのLTVを向上させることができます。また通常のメルマガと違い、バースデーメールの場合はユーザーの反応率が高く、普段開封しないユーザーも特典が気になって開封したい心理が働きます。

そのためメールマーケティング施策の中でも、バースデーメールは必ず押さえておくべき施策と言えます。

本日はforUSERS株式会社でマーケティングを担当している筆者が、バースデーメール施策について詳しく解説いたします。

3つのバースデーメールの例文

まずは、バースデーメールの3つの例文を用意したので、すぐにバースデーメールを作りたい方は、編集して使ってみてください。いずれもシンプルなスタイルで例文を作成しています。

例文① クーポン(ポイント)訴求

件名:お誕生日おめでとうございます!特別なクーポンをプレゼント!

△△様

こんにちは!お誕生日おめでとうございます♪
いつも当店をご利用いただきありがとうございます。

お誕生日を迎える△△様に、日頃のご愛顧に感謝の気持ちを込めて、特別なプレゼントをご用意しました。あなたのお誕生日を祝して、500ポイントのバースデークーポンをプレゼントいたします。

クーポンコード:BIRTHDAY500

このクーポンは、次回のお買い物で500円分のポイントとしてご利用いただけます。お好きな商品をお得にゲットして、素敵なお誕生日をお過ごしください!

【クーポン使用方法】

① ショッピングカートに商品を追加
② 購入手続きに進む
③ クーポンコードを入力して適用

クーポンの有効期限は◯年◯月◯日までとなっておりますので、お早めにご利用ください。

これからも素敵な商品とサービスをお届けできるよう、スタッフ一同努めてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

素敵な一年になりますように!

心を込めて、

◯◯ショップ スタッフ一同

例文② 限定商品訴求

件名:お誕生日おめでとうございます!特別な限定商品をご紹介!

△△様

こんにちは!お誕生日おめでとうございます♪
いつも当店をご利用いただきありがとうございます。

△△様のお誕生日を祝して、特別にご用意した限定商品をご紹介いたします。日頃のご愛顧に感謝の気持ちを込めた、特別なコレクションです。

【バースデー限定商品】

・商品名:□□□・特徴:商品の特徴や魅力を簡単に説明・特別価格:¥1,980(税込)

この限定商品は、あなたの特別な日にぴったりのアイテムです。数量限定となっておりますので、お早めにご購入ください。

【限定商品のご購入方法】

① 限定商品ページにアクセス(下記リンク先以外からのご購入はできません)
② 商品をカートに追加
③ 購入手続きを完了

※限定商品のページはこちら:https://www.●●●.jp/birthday/

それでは、素敵なお誕生日をお過ごしください。これからも◯◯ショップをどうぞよろしくお願いいたします。

心を込めて

◯◯ショップ スタッフ一同

例文③ 限定プレゼント訴求

件名:お誕生日おめでとうございます!特別なプレゼントを贈ります!

△△様

こんにちは!お誕生日おめでとうございます♪
いつも当店をご利用いただきありがとうございます。

お誕生日を迎える△△様のために、日頃の感謝の気持ちを込めた特別なプレゼントをご用意いたしました。あなただけの限定プレゼントをお受け取りください!

【バースデー限定プレゼント】

・プレゼント内容:プレゼントの詳細や特徴・受け取り方法:下記の受け取り方法をご覧の上、期限までにお受け取りください
・申し込み期限:◯年◯月◯日

この特別なプレゼントは、あなたのお誕生日をより一層特別なものにするためにご用意したものです。数量限定のため、お早めにお申し込みください。

【プレゼント受け取り方法】

① プレゼントページにアクセス
② 商品をカートに追加
③ 購入手続きを完了
④ クーポンコード「BIRTHDAYGIFT」を入力して無料で受け取る

※プレゼントのページはこちら:https://www.●●●.jp/birthday/

プレゼントは◯年◯月◯日までにお申し込みいただいた方のみ対象となりますので、お早めにご利用ください。

それでは、素敵なお誕生日をお過ごしください。これからも◯◯ショップをどうぞよろしくお願いいたします。

心を込めて

◯◯ショップ スタッフ一同

バースデーメールを送るタイミング

バースデーメールを送るタイミングについては、3つの考え方があります。

◆バースデーメールを送る3つのタイミング

① 誕生日の当日
② 誕生月の月初
③ 誕生月の前月末

「①誕生日の当日」に送るやり方は、開封率を意識した方法と言えます。筆者の推測ですが、やはり誕生月というくくりより、誕生日当日に届いた方が開封率は上がると思うからです。

ただし、誕生日の当日に送る場合は、特典の利用期間に気を付けなければなりません。例えば、利用期限を誕生月の月末までとすると、ユーザーによって利用できる期間が変わってしまうため、期間は誕生日から1か月以内などとするのが良いでしょう。

「②誕生月の月初」に送る方法は、平等な方法とも言えます。特典の利用期間を誕生月の1か月間とした場合、どのユーザーにも平等に利用機会を提供できるからです。また、ステップメールの観点からも、日付で管理するより月単位で管理する方がシナリオ作成がカンタンです。

「③誕生月の前月末」に送る方法は、ユーザーからすると誕生月ではないため、開封されにくくなる可能性が高いでしょう。そのため筆者はあまりおススメはしませんが、誕生月に複数回のステップメールを考えている場合には、以下のようなシナリオが考えられます。

ステップメール① 誕生月の前月末「来月は誕生月!」
ステップメール② 誕生月の月初「誕生月の特典プレゼント」
ステップメール③ 誕生月の月末「誕生月特典の期限が迫っています!」

ただ、前月から誕生月のステップメールが送られてくると、ユーザーによってはしつこいと受け取られる可能性もあるので、筆者は最もシンプルな②の方法をおススメします。

バースデーメールの特典期間

筆者の経験では、バースデーメールを送った日が最も特典利用が多く、数日たつと少なくなってきます。しかし、中には、

「バースデーメールだ!今日は使わないけど、期限までには特典を使おう!」

と考えるユーザーもいるでしょう。そのような場合はステップメールで、

「バースデーメールの特典は、あと3日です!」

と訴求すると効果があります。

以下のように開封の有無によって、訴求文言を変更してみると良いでしょう。

◆バースデーメールのステップメール例

バースデーのステップメール

バースデーメールは、休眠顧客にも有効

通常、休眠顧客に対しては「特典のお知らせメール」などを送付して、再びECサイトで購入してもらえるよう促します。休眠顧客とは、具体的に以下のセグメントを指します。

◆休眠顧客のセグメント

・累計購入回数が多い
・累計購入金額が多い
・最終注文日が直近ではない

バースデーメールは、しばらくECサイトを利用していないユーザーにも有効な施策と言えます。また、休眠顧客が再びECサイトで購入することで、優良顧客になる可能性もあるので、バースデーメールを活用しない手はありません。

バースデーメールのために誕生日情報を取得する際の注意

ECサイトの会員登録時に、以下のような情報を取得する場合を考えます。

◆ECサイトの会員登録時の入力項目

・名前
・性別
・住所
・電話番号
・生年月日

しかし、会員登録の際に入力項目が多すぎるとユーザーは入力する必要性が分からず、結果として離脱を生みます。そのため生年月日など、購入に必要ないと思われやすい情報を取得する際は、以下のような注意書きを入れて、ユーザーの離脱を防ぐ工夫が必要です。

・名前
・性別
・住所
・電話番号
・生年月日誕生月に合わせて特典をお送りします。

このような注意書きがあると、生年月日も違和感なく入力しやすくなります。また、過剰に個人情報を取得すると、個人情報が漏えいした時のリスクにつながるので、バースデーメールに特化するのであれば「誕生月」だけを取得する方法もあります。

ECサイトの創立記念(誕生日)をメルマガとして送る方法も!

バースデーメールの応用で、ユーザーではなく、ECサイトの創立記念日に特典メールを送る方法もあります。下記は、Google Storeから送られてきた創立記念セールのお知らせメールです。

◆Google Storeの創立記念セールのお知らせメール

Google Storeの創業記念メール

このように、ユーザーと接点を持つキッカケとしては、自社ECサイトの誕生日も利用できるので、Google Storeのようにセールを開催するのも非常に良い試みでしょう。

まとめ:バースデーメールは、ステップメール施策の第一歩!

ステップメールには、会員登録してからのステップメールなど、さまざまなシナリオがあります。

・会員登録のフォローメール
・初回購入のフォローメール
・レビュー入力依頼メール
・カゴ落ちメール
・クーポン(ポイント)利用促進メール

その中の一つの施策として、バースデーメールも取り入れてみましょう。コミュニケーションツールとしてLINEが普及して、メルマガの開封率が落ちていると言われていますが、総務省のデータを見る限り、全ての世代で利用率は決して低くはありません、

◆年齢階層別インターネット利用の目的・用途(複数回答)(2020年)

年齢階層別インターネット利用の目的・用途(2020年)

引用:総務省|令和3年版 情報通信白書|インターネットの利用状況

ECサイトのCRMで、メルマガは欠かせない施策ですから、バースデーメールも積極的に試してみるべきです。もし、今までCRMや、ステップメールを実施したことがないのであれば、まずはバースデーメールから試してみてはいかがでしょうか?

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ABOUT US
井幡 貴司
forUSERS株式会社 代表。 株式会社インターファクトリーのWebマーケティングシニアアドバイザーとして、ebisumartやECマーケティングの支援、多数セミナーでの講演を行う。著作「図解 EC担当者の基礎と実務がまるごとわかる本」では、ECサイトの初心者向けに特に集客方法について解説。