EC担当者になる前に!ECサイトに関連する5つのサービスとは?

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「ECサイトを作りたいけど、どんな業者がいるのかな?」
「ECにはどんなサービスがあるのだろうか?」

“EC”というと、馴染みのない方にはピンと来ないかもしれませんが、Amazonや楽天もECですし、インターネット上で行われる商取引の総称をEC(イーコマースの略)と言います。そしてECには関連するサービスが多数存在します。代表的なサービスをカテゴリーにすると下記の5つのサービスがあります。

① ECサイトを構築するサービス
② ショッピングモールへの出店・出品サービス
③ ECの売上を高めるサービス
④ ECサイトに決済を提供するサービス
⑤ ECの倉庫やコールセンターを代行するサービス

本日はインターファクトリーで、シニアアドバイザーを担当している筆者が、5つのECに関連するサービスについて詳しく解説いたします。

① ECサイト構築サービスは無料のサービスから数千万円~まで

スマートフォンの普及により、インターネットが当たり前の世の中になりました。そういった背景からスーパーやアパレルなどの実店舗事業では「うちもネットで商品を販売したい!」と考える企業は多く、そういった場合には、まずECサイト構築サービスを探すことになります。

「ECサイトを作るのは、お金がかかり大変そうだ~」と思われるかもしれません。今から10年前以上はその通りでした。

しかし、今では無料で誰でも、たった30分でECサイトを作れるECサイトのASPサービスから、数千万をかけて、企業の基幹システムと連携した本格的ECサイトの構築まで、需要に合わせてあらゆるサービスが存在します。

ECサイトについて何もわからない!という方も、下記5つのECサイト構築サービスがあることを覚えておきましょう。

(1)ASP-EC
一番カンタンにECサイトを作ることができるサービス。無料のサービスなら商品登録と、ECサイトのデザインを選ぶだけでECサイトをスタートできますし、月間1万円程度の費用で本格的なECサイトを作ることもできます。

◆代表的なサービス

・BASE
・STORES
・カラーミーショップ

 

(2)オープンソース
ライセンス無料で提供されているECシステムです。開発が得意な方なら個人でもECサイトを作ることができます。

◆代表的なサービス

・EC-CUBE
・Welcart(Wordpress)
・Adobe Commerce

 

(3)ECパッケージ
中・大規模のECサイトを作るときは、この手法が主流です。カスタマイズやシステム連携を行うECサイトが前提となります。

◆代表的なサービス

・EC-ORANGE
・コマース21
・SI Web Shopping

 

(4)クラウドEC
中・大規模のECサイトを作る時のECプラットフォームでカスタマイズやシステム連携可能で、パッケージとの違いはシステムが古くならないので、一度導入すれば、二度とリニューアルが存在しません。

◆代表的なサービス

・ebisumart
・メルカート
・GMOクラウドEC

 

(5)フルスクラッチ
昔からあるECサイトを作る手法で、ゼロからECサイトを作ります。なんでも実現できますが、コストと開発期間がかかります。

どのシステムを使うかは、ECサイトの年商で使うサービスが変わってきます。年商1億円未満なら、ASP-EC。中・大規模のECサイトならECパッケージかクラウドEC。年商が50億円を超える大規模ECサイトの場合は、フルスクラッチも検討する目安となります。

このように、ECサイト構築は、予算や規模に合わせて様々なサービスがあります。ここで挙げた5つのECサイト構築サービスについては、下記記事にてより詳しく解説しているので、併せてご覧ください。

関連記事:5つのECプラットフォームを徹底解説!自社に合うECサイトを作る!

② 楽天市場やAmazonで商品を売る!モールへの出店・出品サービス

ECは自分でネットショップを作って商品を販売するサービスもありますが、楽天市場やAmazonに出店・出品をする形でEC事業を行うことができます。このようなサービスをショッピングモールを略して「モール」と呼ばれます。

モールへの出店の最大のメリットは大きな集客力です。最初から集客できているモールで自社の商品を販売するので、売上を上げやすいのです。しかし、デメリットは、出店料や決済手数料、システム利用料などの月額コストがかかることと、競合が同じ商品を出店している場合は、価格競争に陥りやすい点です。

売上をあげている企業は、モールと自前のECサイトの両方を展開しているケースもありますし、モールを卒業して、ECサイトを構築する場合もありますが、ECサイトのポイントは集客です。はじめから集客力のある“モール”は、ブランド力が乏しい企業には有力なサービスです。

モールには2種類あり、それが出店方式と出品方式です。

◆ショッピングモールの種類

(1)出店方式
楽天市場がこの形です。モール(楽天市場など)の中にあなたのお店を構えます。楽天の仕組みの中ですが、デザインやバナーである程度お店をアピール・ブランディングすることができます。

(2)出品方式
Amazonがこの形、商品をモール(Amazonなど)のなかに出品する形式で、ユーザーからは「Amazonで買った」という認識になり、お店をアピールすることはできません。

モール運営各社の特徴などは下記記事でまとめていますので、出店(出品)を検討しているのであれば、こちらもぜひ参考にしてみてください。

参考記事:ネットショップ開設前にECモールを知る!5大モールの流通総額は?

③ ECサイトの売上をあげるためのサービス

ECサイトの売上をあげるためのサービスは様々なものがありますが、ここではわかりやすく「集客」「接客」「追客」という軸で、解説します。

(1)集客サービス

ECサイトで最も難しいのは集客です。なぜならブランド力がないECサイトは人々がECサイト名や商品を検索してくれません。そこでECサイトにアクセスを集めるために広告を打ちます。ECサイトで効果が高い広告には以下の3つがあります。

・リスティング広告・・GoogleやYahooの検索結果の上部に出てくる広告

・ショッピング広告・・Googleの検索結果上部に出てくる商品写真付の広告

 ◆Google検索結果の各種広告エリア

・リマーケティング広告・・一度自社サイトに訪れたユーザーに対してのみ、他のメディア上でバナー広告を出す

◆メディアやブログのバナーに表示される

※リマーケティング広告はディスプレイ広告の一種

これらの広告は、WEB広告の中で最も効果が高いものの、ECサイトで販売される商品は1万円以内のものが多く、広告コストをかけられないケースが多く、こういった広告を使うECサイトは大手か、あるいは高額商品のECサイトに限られます。

(2)接客サービス

ECサイトに訪問してくれたユーザーに、WEBクーポン券を表示したり、チャットボックスを表示して、ユーザーにアクションを促します。例えば以下のようなツールです。

・WEB接客ツール

画像引用:WEB接客ツール「ゼンクラーク公式ホームページより」

・チャットボックス

画像引用:ZOZOTOWN

接客ツールの導入は、一見難しそうですが、実はタグを挿入して、管理画面でバナーをアップロードし、文言を作成する程度で、カンタンな作業で導入することができます。

(3)追客サービス

ECサイトで購入してくれたユーザーに対して、リピーターになってもらう施策です。以下のような施策があります。

◆リピート施策

・CRM施策(カスタマーリレーションシップマネジメント)
・アプリ開発

CRMとは、顧客情報を分析し、セグメントに分け、各セグメンテーションごとに有効な施策(メルマガ、DM、アウトバウンドコール)を行い、効果測定しながら、リピーター購入を促す施策です。

アプリ施策は、ECサイトをスマホのアプリ化してしまい、ユーザーにはアプリをダウンロードさせて、アプリからPUSH通知から、リピート促進していく施策です。

④ ECサイトの決済代行サービス

ECサイトを作ろうと考えたときに、「どうやってオンラインのユーザーからお金をいただけばいいのかな?」でしょうそういった時にお世話になるのが決済代行サービスです。決済代行サービスは、下記のようなオンライン決済方法を提供しております。

◆決済代行サービスが提供する決済方法

・クレジットカード決済
・コンビニ決済や後払い決済
・Amazon Payや楽天ペイなどのID決済

ECサイトと決済代行サービスは切っても切れない関係で、無料のECサイトを立ち上げた場合でも、必ず決済サービスがセットになっております。

ECサイトにおいて利用される様々な決済サービスについては、下記記事で非常に詳しく解説されていますので、ぜひご一読をおすすめします。

参考記事:【徹底解説】自社ECサイトで使うべき9つの決済方法

⑤ ECサイトの倉庫やコールセンターの代行サービス

ECサイトでは注文から発送、アフターサービスまで、以下の体制が必要になります。ECでの作業はフロント作業とバックエンド作業の2つに分けられます。

◆ECサイトの作業工程一覧

① 宣伝・商品企画(フロント作業)
② ECサイト改善・管理(フロント作業)
③ 受発注処置(バックエンド作業)
④ ピッキング(バックエンド作業)
⑤ 梱包作業(バックエンド作業)
⑥ 発送(バックエンド作業)
⑦ アフターフォロー(バックエンド作業)

実はECの作業工程の多くはバックエンド作業と呼ばれるもので、ユーザーから注文が入ると多くの作業が発生します。

小規模ECサイトでは、これらを一人で担当する企業も多いのですが、大量の注文が発生するECサイトの場合は、とても一人では注文をさばけません。さらに発送ミスが発生すると、お客様対応に大変な時間をとられることになります。

作業の効率化をするには、アウトソーシングを利用します。倉庫のアウトソーシングはただ単に倉庫を借りるだけではなく、入庫から写真撮影、受発注から発送まで、バックエンド作業を全て担ってくれます。このサービスを使うためには、ECサイトと倉庫のシステムが連携されている必要があります。

このサービスを利用することで、企業のEC担当は、フロント作業に専念することができます。また、ユーザーから問い合わせの多い業界の場合は、コールセンターの代行サービスを利用して、効率的にEC業務を行います。ただコールセンターを外部に出すと、どうしてもコールセンターの品質が下がりますので、代行サービスとは長期的に付き合い、コールセンターの要員もノウハウを積み上げていく必要があります。

ECサイトの業務について、より詳しく知りたい方は以下の過去記事も参考にしてみてください。

過去記事:ECサイト運営者になりたい人のための7つのEC業務を解説

ECサービスのまとめ

本日はECサイトに関連するサービスを一気に解説しました。EC業界にはどのようなサービスがあるか把握できたと思います。

最後に、ECのサービスで最も困難なのが、売上をあげる集客サービスです。それにはEC特有の問題があります。ECサイトで扱われる商品は1万円以下のものがほとんどです。ここから原価やシステム利用料、人件費を引くと、利益はあまり多くはありません。

そうすると、リスティング広告やGoogleショッピング広告は、安い価格帯の商品に適用することができません。こういった背景から、ECサイトの集客がEC事業者が最も苦戦することなのです。

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