ヤマハのゴルフ事業が行う、お客様に商品を伝える工夫と、購入後の負担を軽減するサービスとは

数多くの商品の中から、お客様に自社の商品をご購入いただくためには、どのような商品展開を行っているのか、商品ごとの特長や、購入後の使用イメージの訴求が必要です。

また、現状では実店舗にて対応せざるを得ないサービスをECサイト上で実現し、お客様の負担を軽減したいとお考えの事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、楽器事業だけでなく、音響事業や部品装置事業など、幅広く事業を展開されているヤマハ株式会社にて、ゴルフ事業のご担当者様に、ECサイトでゴルフ用品を販売する上で実装した機能や、ebisumart導入後の効果についてお伺いしました。

※インタビューは新型コロナウイルス対応として、リモート対談、マスク着用、換気といった感染予防対策を徹底した上で実施し、写真撮影時のみマスクを外しています。

<対談プロフィール>
ヤマハ株式会社
ゴルフHS事業推進部 マーケティンググループ
主事
澤 雅樹 様

株式会社インターファクトリー
取締役CMO 三石 祐輔(インタビュアー)

楽器事業だけではなくスポーツ用品も手掛ける、ヤマハ株式会社

ヤマハ株式会社 澤様(以下、澤様):
ヤマハは、楽器事業、音響事業や、部品装置事業などのその他の事業と、大きく分けて3つの領域で事業を行っています。
楽器事業、音響事業が大半を占めるのですが、その他の事業の一つとして、カーパーツやゴルフ用品などを扱っており、ゴルフ用品はヤマハが展開する唯一のスポーツ事業部門です。

過去にはスキー用品やテニス用品も手掛けていましたが、当時からのカーボン加工技術を受け継ぎ、現在はゴルフ事業一本で、ゴルフクラブだけでなく、キャディバッグ、キャップや、サンバイザーといったアクセサリー類(以下、アクセサリー類)も取り扱っております。

その他にも、ゴルフクラブを試打したいお客様に向けて、ヤマハ独自の試打会やフィッティングイベントなども定期的に開催しております。


▲ヤマハ株式会社 ゴルフHS事業推進部 マーケティンググループ 主事 澤 雅樹 様

―コロナ禍によりゴルフ人口が拡大したというニュースを耳にしましたが、ご購入されるお客様層はどういった方が多いですか。

澤様:
新型コロナウイルスの感染拡大以降、3密を避けやすいスポーツとしてゴルフを新たに始められる方が増えました。
20~30代の新しくゴルフを始められる方はもちろん、ヤマハのゴルフ事業のメインターゲットである50~60代の方も「一時期やっていたゴルフをまた再開したい」と、ヤマハのゴルフクラブをこだわりのアイテムとしてご購入いただいています。

また、国外でもヤマハのゴルフ用品を大変ご支持いただいています。
特に国別でみると、韓国のシェアが高く、国外の売上全体をけん引している状況です。
韓国の女性はゴルファー人口も多く、熱心なお客様にご購入いただいていることが要因として挙げられます。

━EC事業の役割について教えてください。

澤様:
ECサイトの立ち上げ当初はゴルフクラブではなく、アクセサリー類のみを販売していました。

その背景として、量販店様では現在、アクセサリー類の売り場が縮小している傾向があります。
ゴルフクラブの場合は単価も高く、しっかりと利益が得られる商材という点に対し、特にキャディバッグは店頭で場所を取る割には単価も低く、利益につながりにくいという事情があるためです。

また、店頭に陳列いただいたとしても、数多くのアクセサリー商品の中から特定のブランドの商品を見つけ出すことはとても難しく、営業担当でも自社商品がどこにあるのか分からない、という状況がありました。
これでは商品の存在自体を知っていただくことが難しいと考え、オンライン上で商品を見せていくWebカタログの役割も担うためにEC事業を展開しました。

そして、ヤマハのゴルフ事業ではブランディング活動を重視しております。
例えば、ゴルフの試合がテレビ中継される際、プレー中のプロゴルファーがどのメーカーのゴルフクラブを使っているのか判断するには、ロゴが小さく分かりにくいと思います。

しかし、キャディバッグやキャップ(帽子)であればロゴを大きく写すことができるため、アクセサリー類でヤマハのロゴの露出を行うことで、ブランディングを強化しています。


▲クラブとアクセサリー類のブランドを合わせたいというゴルファーも多いのではないでしょうか。
ヤマハが契約するプロゴルファーが使用しているとその熱も高まります

━ファン作りの工夫について教えてください。

澤様:
お客様にヤマハのゴルフ用品のファンとなっていただくために、ECサイトではキャンペーンの内容に重点を置いています。
キャンペーンでは、アイテムをお得にご購入いただくことができる一般的なクーポンの配布や、抽選、ノベルティのプレゼントなどを行っています。

例えば、ヤマハロゴを刻印したオリジナルノベルティといった、ECサイトで購入いただいたお客様しか手に入れることのできないグッズを作成しています。
ECサイトで会員登録をしてくださっているお客様は、以前よりヤマハのゴルフ用品や契約プロのファンの方が多いため、特にロゴ入りのグッズは人気があり、反響を多くいただいています。

ebisumartの導入経緯と実装した機能━「名入れ機能」実装でお客様の負担を削減

澤様:
ebisumartは当社の別部門にてすでに導入しており、スタッフの対応のこまやかさと迅速さに安心感をもち、ゴルフ事業でも導入いたしました。

また、今回ECサイトをオープンするにあたり、「名入れ機能」を実装し、キャディバッグのネームプレートに名前を彫刻するサービスを導入しました。

ゴルフ場のスタッフが管理しやすいよう、キャディバッグにはネームプレートに名前を記載する必要があります。

ECサイトのメリットとして、店頭に行かなくても商品を購入できるというところがありますが、「ECサイトでキャディバッグを買ったけれども、ネームプレートの名前をアクリル板に刻印するために、結局ゴルフショップに行っている」といったお客様も多くいらっしゃいました。

お客様のご負担を減らすため、ご来店不要で名入れまで行える機能を実装し、ECサイト上でお買い物を完結させることができました。


▲名入れ機能のページ。
文字だけではなく、フォントや色まで、幅広く選択できます

━ebisumart導入後の効果、ECサイト運営の実績などいかがでしょうか。

澤様:
効果としては、下記が挙げられます。

・累計アクセス数:約220万件
・会員登録率:ECサイトにおける新規購入者のうち、約77%
・掲載商品数:ヤマハで取り扱うすべての正規アイテム

掲載商品数に関しては、オープン当初は約50アイテムのアクセサリー類のみを販売しておりましたが、途中からセール商品のゴルフクラブの販売を行い、徐々に商品掲載数を増やしていきました。

2022年3月3日に新しいアクセサリーを発売したことをきっかけに、ゴルフクラブもすべて取り扱いを開始しました。
現時点ではヤマハのゴルフ用品をすべて掲載しています。

ECサイトのお問い合わせフォームには、「ネームプレートの名入れが便利だ」といったお声や、「こういった商品を出してほしい」といったリクエストがお客様から直接届くようになりました。

また、これまでは紙のカタログを発行していましたが、紙媒体では一商品につきワンカットしか画像を載せられないという課題がありました。

カタログで、ワンカットのみの商品画像を見て購入することはお客様にとってもリスクがありましたが、ECサイトをオープンしたことで、一商品につき10枚以上の商品画像を掲載することができました。

最近ではゴルフ場でロケを行い、外で撮影したキャディバッグをECサイトの商品ページに掲載することで、より商品の細部や使用イメージを伝えていくことができるのではないかと思っています。


▲商品紹介のページ。
商品の画像や、付属品などの画像も分かりやすく添付されています

今後の展望 ー 商品購入だけではなく、フィッティングもECサイトで

澤様:
今後はお客様に使用シーンをより鮮明にイメージしていただくことができるよう、商品画像を工夫していきたいと考えています。
特にアクセサリー類は、実際に身に着けたときのイメージや、使用したときのイメージが重要になるため、全体のコーディネートと併せながら、ご提案できると良いと思います。

また、ゴルフ事業で運営している動画についても、力を入れていきたいと思っております。
従来はゴルフクラブに関する動画を一部アップしていましたが、最近はキャディバッグについての動画をYouTubeでアップし、ECサイトに掲載を開始しました。

参考:YouTubeチャンネル「Yamaha Golf」

現段階ではECサイトでの購入に至らなかったとしても、ECサイトを見れば全商品の概要が分かる、とお客様に感じていただくことができれば幸いです。

今後としては、ゴルフクラブをオンラインでフィッティングできる取り組みも行っていきたいと考えております。
ゴルフクラブは、どうしても店頭に行き試打してみないと、自分に合うか分からないというお客様が多いのではないかと感じているからです。

そういったお悩みをある程度のレベルまではECサイト上で解決できるよう、「このクラブが自分に合う、合わない」というのが分かるツールなどを今後実装し、そこからスムーズに購入が進むような仕組みを作りたいと考えております。

ヤマハ様
お忙しい中 ありがとうございました。
(取材日:2022年3月)

PROFILE
会社名:ヤマハ株式会社
本社:静岡県浜松市

SITE PROFILE
サイト名:ヤマハ ゴルフオンラインストア
https://store.golf.yamaha.com/

ヤマハ株式会社様が運営するゴルフの公式オンラインショップ「ヤマハ ゴルフオンラインストア」です。クラブからアクセサリーまで、ヤマハで取り扱う全ての正規アイテムをご購入いただくことができます。オンラインストア限定モデルやここでしか手に入らない非売品ノベルティなど、公式オンラインショップならではの特典も豊富。当サイトでは、キャディバッグに付属するネームプレートへの名入れ機能などを実現しました。

 

「ebisumart」について
提供会社:株式会社インターファクトリー
https://www.ebisumart.com

「ebisumart」はECパッケージとASPの両システムのメリットを兼ね備えており、常に最新・最適化されたクラウドコマースプラットフォームです。
サイトリニューアルやオムニチャネル、BtoB-ECなど、業界業種問わず累計700サイト以上の構築実績があり、お客様のニーズを迅速に反映しながら、EC事業の成長をお手伝いさせていただきます。

ABOUTこの記事をかいた人

2011年9月、株式会社インターファクトリーに入社。 「ebisumart」の広報・マーケティングとアライアンス推進業務を担当。 2013年1月、株式会社インターファクトリー取締役に就任。 現在は事業推進チーム・ヒューマンリソースチーム・ブランドコミュニケーションチームを統括。