こんにちは。株式会社インターファクトリーのCTOの水野です。
先日、2019/05/18に新宿で行われたJavaコミュニティイベントJJUG CCC 2019 Springに登壇してきました。
JJUGとは
日本Javaユーザーグループ(Japan Java User Group/JJUG)は6000人以上の Javaエンジニアが参加する日本最大のJavaコミュニティです。
■今回参加のイベント:JJUG CCC 2019 spring
JJUG CCCは毎年2回、春と秋に開催する日本最大のJavaコミュニティイベントです。Java関連の技術や事例に関する良質なセッションが行われ、また異なる分野で活躍するJava技術者が一堂に会する場ともなっています。ぜひご参加ください。
主催:日本Javaユーザグループ
講演内容
「マルチテナントECシステムにおける拡張性と最新性の両立」というタイトルで講演しました。
講演資料はこちらにて公開しています。
弊社サービスの「ebisumart」は、単一のシステム上で複数のECサイトが動作するマルチテナント型のシステムでありながら
- 各サイトが自由に機能をカスタマイズできる拡張性
- 標準機能が随時アップデートされ、それが各サイトに反映される最新性
を両立しています。これを実現するために必要となった実装上の工夫点を紹介しました。
なお、これらの工夫点は主に自社開発のフレームワークにて実現しています。
自社開発のフレームワークは敬遠されることが多いですが、講演の最後ではこの点について「自社開発フレームワークは悪ですか?」と疑問を投げかけてみました。
私は、自社開発フレームワークとOSSフレームワークのそれぞれのメリットについて下記のように考えています。
自社開発フレームワークのメリット
- 自社独自の事情を反映したフレームワークにできる
- フレームワークの用途に合致した開発においては、生産性が向上できる
OSSフレームワークのメリット
- バージョンアップにより最新技術が使える
- 不具合や脆弱性のリスクが広く検証されている
- 該当フレームワークの経験者を採用した場合、習得コストが少なくてすむ
OSSフレームワークのメリットも非常に大きいので、「自社フレームワークが正しい」とまで言うつもりはありません。ただ、この講演で紹介した内容は「自社独自の事情を反映したフレームワークにできる」というメリットを最大限に活かしたものであったため、あえて挑戦的な「自社開発フレームワークは悪ですか?」という投げかけにしてみました。
他の講演紹介
私以外の方の講演にも面白いものが多かったのですが、特に気になったのは「テストエンジニアが教えるJUnitを書き始める前に考えるべきテスト」です。講演資料はこちらで公開されています。
この記事は、テストエンジニアが開発者に向けて理解しておいてほしい内容を解説しているものです。内容は、具体的なテストの技法そのものではなく、テストをするにあたって理解しておいてほしい「考え方」を説明しています。
私が一番共感したのは、テストを作る際に「なぜそのテストにしたのか」を説明できるようにしろ、という部分でした。講演では、大喜利になぞらえて「ほぉ~、それはどうしてだい?」という質問に対する理由を答えてください、と説明していました。
それ以外の部分もとても参考になるので、開発者の方は是非資料を読んでみてください。
イベント全体の感想
開発者が集まるようなイベントには久しぶりに参加したのですが、参加者の量と講演内容のバリエーションの多さに驚きました。また、懇親会では私の講演に参加していただいた複数の方に声をかけていただき、同じように自社フレームワークを使って開発されている方や、ECシステムを開発されている方の話を聞くことができました。
今後もこのようなイベントには積極的に参加し、情報の発信・収集を行って行きたいと思います。